ヒートカットしないフチの綺麗なワッペンを制作しました

一般的なワッペン作りは、以下の方法で作ります。
①フェルトなどの基材にヒートカットできる芯材をアイロンで貼り付ける
②デザインを刺繍する
③デザインのフチを耐熱性のあるレーヨン糸でサテン縫いする
④裏側からホットメルトフィルムを貼り付ける
⑤デザインに沿ってヒートカットする
このような方法で作成したワッペンのフチは下の画像のようになります(クリックで拡大表示すると断面の汚れが分かります)。


細かい部分をカットするのがとても難しく、というかほぼ不可能です。そしてヒートカットの温度や速度を誤ると焦げたり溶けたりします。季節や気温によっても温度設定を変える必要があるなど、難易度が高いです。

ヒートカットのデメリット
・細かい部分のカットができない
・フチが焦げたり溶けたりする
・カット後の断面が綺麗にならない
・作業者の熟練度を要する
・フチに使用する糸の種類が限られる

このようなデメリットを解消すべく、ヒートカットを行わないワッペンを作ってみました。

ヒートカットするタイプのワッペンに比べ、断面が美しい仕上がりとなりました。

なお、ヒートカットを行わないので、フチに使用する糸は堅牢なポリエステル糸はもちろん、金糸や銀糸、ラメ入り糸、ナイロン糸なども使用可能です。フチの糸種類を問わないので、表現の幅が広がります。

出来上がったワッペンを、さっそく作業着に貼り付けてみました。

ちなみに作業着の背面はチェーンステッチです。

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